病院紹介

だんだん気温の高い日が多くなってきました。エアコンを点けたり、お散歩の時間帯を調節したり、暑さ対策できていますか?

 

熱中症は、人間と同様、重症化すると命に関わる危険な病気です。熱中症にならないための対策や、もしなってしまった時の対応などをしっかり知っておきましょう。

 

 

なぜ熱中症になるの?

人間は主に汗をかくことで放熱(体温調節)しますが、ワンちゃんは「ハアハア」と口を開けて呼吸(パンティング)することで水分を蒸発させ放熱します。

 

特に高温多湿環境下では、体内の熱産生が熱放散を上回ったり、熱放散がうまく機能しなかったりすることで、体温が上昇し、熱中症に陥ります。

 

熱中症で緊急来院した症例の死亡率は50%とも言われており、熱中症が疑われた時点で迅速かつ適切な処置をすることが重要です。

 

 

熱中症の症状は?

✓激しいパンティング

✓粘膜の充血

✓よだれがだらだら出る

✓元気消失

✓頻脈

 

さらに重篤な状態になると…            

✓嘔吐、下痢

✓意識障害、けいれん発作、ぐったりする

などが見られます。

 

 

熱中症になりやすい時期、犬種は?

・時期

夏(6~9月)に発生しますが、特に6月中旬~7月初旬は要注意です。また、5月でも気温が25℃を超える日は注意が必要です。

 

・犬種

パグやフレンチブルドッグなど、マズルが短いいわゆる「短頭種」と呼ばれる犬種や、興奮しやすい性格のワンちゃん、大型犬や肥満のワンちゃんは熱中症になりやすい傾向があります。ネコちゃんは一般的にワンちゃんに比べると熱中症は起こりづらいとされています。

 

 

熱中症の治療

体表冷却が基本になります。

 

★体表冷却の方法

①涼しい場所へ移動し、安静にできる状態を確保します。

②水道水で身体全体を濡らし、扇風機やエアコンなどで送風します。

③脇の下や股にアイスパックをあて冷やします。

体表冷却を行う際の注意は、氷水やアルコールを使用しないことです。氷水は皮膚の血管を収縮させてしまうため、冷却効率が逆に下がります。またアルコールより水の方が冷却効率が優れているため、アルコールをかける必要はありません。

熱中症が疑わしい場合は、上記のような処置をしながら、すぐに動物病院に連絡し、可能な限り早く受診するようにしましょう。

 

★体表冷却のほかに行う処置

体表冷却は動物病院でも行う処置ですが、病院ではそれ以外に

・静脈点滴または皮下点滴

・酸素吸入

・その他合併症を起こしている場合はその疾患に対する治療

を重症度に応じて行っていきます。

 

 

熱中症は動物でも救急疾患に分類されており、重篤化すると死に至ることもある怖い病気です。

 

しっかり熱中症対策・予防をして夏も快適な生活を送れるよう心がけてあげましょう。

 

獣医師 高橋

2022年6月25日更新